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【感想文】最強のコピーライティングバイブル(横田伊佐男 著、神田昌典 監修・解説、ダイヤモンド社、2016年)

 2018年度よりWEB媒体を中心に文を書く仕事をし始めたわけですが、これといって相手の心を掴むため文章構成の「理論」を勉強したことはありませんでした。

 ひたすらホームページのコンテンツを作り込んでいく日常が続く中、「そろそろライティングの勉強をしたほうがいいのではないか?」と遅まきながら気付き、関連書籍を探した結果この本に行き着きました。

 複数冊立ち読みした結果この本を選んだ理由はというと、この著書の監修を行っている神田昌典氏がマーケティング・コピーライティング業界では知らない人はいないレベルの人ということをたまたま知っていたからです。

 だからこの本は間違いない!というのは少し短絡的思考ですが、選ぶ基準がそれ以外何もなかったので、「とりあえずこれにしよう…」と手にとった次第です。

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基本情報

本のタイトル
最強のコピーライティングバイブル
本の表紙
著者
横田 伊佐男
監修・解説
神田 昌典
出版社
ダイヤモンド社
ページ数
280ページ
出版年
2016年(4月)
内容構成(目次)
Part 1 戦略を練る 超訳「ザ・マーケティング(基本編)」&「ザ・マーケティング(実践編)」
Part 2 グイッと惹きつける 超訳「ザ・コピーライティング」
Part 3 すぐ行動させる 超訳「伝説のコピーライティング実践バイブル」
Part 4 テスト!テスト!テスト!
Part 5 超訳サマライズ:本書を使いこなす

ひとまず1周読んでみて感想

 280ページありますが、図(広告例の絵)が結構多いため、1周目は3時間前後で読み終えられると思います。

 「読んだ。ハイ終わり」だったら本当にムダになるので、とにかく本に書いてある内容を一回試さなきゃと思っています

 そして、1周読んだだけでは正直あまり頭に何も入ってないので、何度も読み返しつつ自分のサイトにあった「型」を当てはめていきたいと思っています。

この本のウリ

 この本のすごい所は、過去に国内で成功したコピーを実際に紹介して、なぜうまくいったか?(業績が上がったか)を説明している点にあると思っています。

 成功理由に根拠がある=汎用性があるため、悪い言い方をすればこの本があれば手っ取り早く勝率の高いコピー(セールスレター)を書けるという点でいい本だなと思います。

ただし上辺だけを参考にしたコピペをしてしまうと、世にあふれている誰も目もくれようともしないゴミコピペを量産してしまいかねないため、注意が必要です…

 最初に書いたように、1回読んだだけでは「型」が多すぎてあまり頭に入ってこないため、何度も読みつつ、数をこなしていくことが重要だなと感じています。

伝説の名著を超駆け足で「読んだことにする」にはコレ以上の本はない?

 この本は、過去に神田昌典氏が英日翻訳した「歴史的名著」と表現されている以下の4冊の一部を、かいつまんで日本化(コピーの例を日本企業の広告に変換したり、など)した本です:

  • ザ・コピーライティング(ジョン・ケープルズ 著、1932年)
  • 伝説のコピーライティング実践バイブル(ロバート・コリアー 著、1937年)
  • ザ・マーケティング【基本編】(ボブ・ストーン、ロン・ジェイコブス 著、1975年)
  • ザ・マーケティング【実践編】(ボブ・ストーン、ロン・ジェイコブス 著、1975年)

 4冊で2000ページを超える内容をわずか300ページ弱にまとめたのがこの本です。

 ライティング、マーケティングを極めようと思ったらこれら4冊の本を読むべきなのかもしれませんが、本来の目的は「商品が売れるようになる」ことです

 4冊の特に重要なところをまとめた本がこの「最強のコピーライティングバイブル」であるなら、暴論かもしれませんが、この本さえとりあえず読んでおけば4冊は読んだことにしてもいいのでは?と思います。

やっぱりまずは「マーケティング」

 前回紹介した本(現役LPO会社社長から学ぶコンバージョンを獲るランディングページ)でもそうですが、実際に文章を作り始める前に…

  • 売ろうとしている商品の競合相手は誰(何)なのか
  • どのような客層がターゲットなのか
  • 商品の強みは何なのか

ということをはっきりと形にしておくことが重要であるということを、Part1から教わりました。

 そして、商品の強みがたくさんあってもピンからキリまですべて言うのではなく言うことを限定するという、勉強前では思いもしない方法が印象的でした(この業界ではそれが当たり前なんでしょうが…)。

※関連記事:現役LPO会社社長から学ぶコンバージョンを獲るランディングページ(相原祐樹 著、ソーテック社、2018年)

たぶん、接客にも通じる理論

 営業、マーケティングなどを一切勉強してない状態で「この商品を売ってください」と言われたら、お客さんに商品の良いところを端から端まで言ってしまおうとするのが世の常ではないかと思います(営業担当の方々からすれば「ねーよ」かもしれませんが^^;)

 でも結局それでは顧客には一切響かない…それを再認識させてくれる本になるような気がします。

 僕は前職で経験した、「販売研修という名の自社製品セールス営業」をする前に出会っておきたかったなと最近強く思います。

「とにかくこの型にはめてみて」という親切設計

 この本で一番ページが割かれているのはこのPart2です。

 Part2では、「ここに書いてある型は成果が実証されてるから、とりあえず試してみ?」といわんばかりに35個もの型が用意されています。

 「ザ・コピーライティング」の美味しいところだけを超訳した、かなり濃いエッセンスが抽出されているものと考えられます。

 それぞれの型に対して、実際にその型が使われている広告の例と解説が示されているため応用しやすいのが特長です。

 また、広告は国内企業のものばかりなため、とっつきやすいというのもあります。

行動させるためのフレームを解説

 Part3ではセールスレターを読んだ顧客に実際に行動してもらうための「6フレーム」という概念に基づいた文章構成の説明がメインです。

 Part2が123ページあるのに対し、Part3わずか31ページと駆け抜けている印象ですが、ここでも実例(アウディ・ジャパンの営業マンのセールスレター)を示した上で「なぜこのセールスレターが結果を残したのか」が徹底解説されています

 ランディングページの本で説明されている構成と結構似てるなと思いましたが、ランディングページの本のほうが情に訴えるパートが多く割かれているかなという印象です。

 コピーライティングバイブルのほうは「伝えたいことをより簡潔に伝える」ことを信条としている印象です。紙ベース(セールスレター)とWEBベース(ランディングページ)という違いもあるのかもしれません。

テストの重要性

 Part4では分かっていてもやるのが面倒くさいA/Bテストの重要性についても言及しています。

 A/Bテストとは、一箇所だけ内容の異なる2つのパターンのどちらのほうが効果があるか(売れるか)を検証するテストです。

 まだ自分のサイトがA/Bテストで優劣を測るくらいのユーザー数を集められていないためまだやりようがないのですが、いずれはやらないとなと思いました(いつになるやら…)。

基本的におおげさ

 引用している計4冊の本を「伝説の名著」と表現したり、その著者を「神々」と表現したり、この本自体を「歴史に残る日本発の名著」(神田昌典氏のコメント)と表現したり、なにかにつけて大仰な(暑苦しい?)フレーズが目に入ります

 「見事な仕事に、乾杯!」(p.8)って書いてあるのですが、「◯◯に乾杯!」ってフレーズ、久しぶりに見たな…^^;

 ダジャレを書いた時にそれがダジャレであることを示すときなどに使われる「・」のルビも、文章の強調のためにふんだんに使われていたりとなかなかクセのある構成です。

 結果的にそれによって僕は本を買ってしまったのかは正直定かではないのですが、慣れるまではしんどいかもしれません。

どこまで「盛って」いいのか?

 本の中では在庫品を「新商品」と称してセールスレターを送り、結果的に在庫を一掃できたという成果を実例として説明していますが、在庫品は新商品ではないと思います。

 このような人を騙しているかのようなセールスレターがどこまで許されるのか?という点は気になります。

 僕は他人を騙してまで商品を良く見せることはしたくないのですが、これがコピーライティングだというのであればコピーライティングは人を騙すための技術でしかない?と思います…

まとめ

 残念ながらこの記事は「最強のコピーライティングバイブル」で書かれているような人を惹きつける型をあまり引用していません(できていません)。

 なので、この記事を読んで「なんだこの本を読んでも成果は上がらないのか」とは思わないでください(笑)。

 本からは売れるコピーは単にセンスだけじゃないということを教えてくれました。要は努力すれば誰でも「売れるコピー」は書けるようになれるということです。

 僕のように、セールスコピーのいろはを全く知らないという人の取っ掛かりの本になると思います。繰り返し読んでみて、モノにできるようにがんばろうと思います。

需要はWEBライターだけじゃなさそう

 他にもプレゼン資料をより良いものしたいと思う技術者や研究者にも有効な気がします。

 単に成果を端から端まで書くのではなく、リスナー(同僚なのか、課長なのか、重役なのか)によって強調すべき部分を変えたほうが有効であることが学べるような気がします(リーマン時代に読んでいれば…と感じた)。



アウディに関しては一言申し上げたい

 「6フレーム」の実例がアウディの営業マンによるセールスレターの引用でした。

 その営業マンは他のアウディ営業担当とは比にならないくらい車を売っているそうで、このような営業マンの努力が全世界の半台数を2倍近くに伸ばしている(p.218)とあったのですが…。

 もちろん営業パワーや広告効果があったことは否定しないですが、セールスレターだけで販売台数が増えるとはちょっと思えないのです。間違いなく2010年以降あたりからのアウディの躍進はクルマそのものにあったと思っていますがどうでしょう?

 それとも、「昨今の売れたアウディ車(主にA4やA6)も、コピーがひどければヘタしたら売れてなかった」ということでしょうか?

 まぁ自分自身提示できる根拠はあまりないので(全車シングルフレームグリルに変わったのがちょうど人気が出始めた時期に近い?)、これ以上躍進の理由については言えないのですが…

 そういえば自分の手元にはセールスレター着てないな(笑)


では~

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