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【感想文】ストーリー思考で奇跡が起きる 1%の成功者だけが知っている「人生の脚本」の作り方(小山竜央 著、大和書房、2015年)

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基本情報

本のタイトル

ストーリー思考で奇跡が起きる
  1%の成功者だけが知っている「人生の脚本」の作り方

著者

小山竜央

出版社

大和書房

ページ数

207ページ

出版年

2015年(9月)

内容構成(目次)

はじめに 「脳の仕組み」を理解すれば、奇跡は誰にでも起こせる

序章 目標を捨てると人生が変わる

第1章 1%の人が大事にしている習慣 ステップ1「テーマ」を決める

第2章 たったひとつの行動が奇跡を起こす ステップ2「イベント」を起こす

第3章 あなたが変化する瞬間にフォーカスする ステップ3「ストーリーボード」を書く

第4章 自分を育てる時間をあらかじめ作る ステップ4「種をまく」

第5章 人生を正確にとらえて夢実現の精度を高める ステップ5「見直し」する

第6章 夢の実現を最速で引き寄せる ステップ6「協力者」を作る

第7章 夢を叶える4つのツール

おわりに

読もうとしたきっかけ

白地に黒とショッキングピンクで施された文字と図が描かれた表紙

 そもそも「手に取ってしまった」きっかけは、本のタイトルよりも「本のデザイン(装飾)」が気になったことでした。

構成は地味ですが、パット見キレイな印象を受けます。


ピンクの使い方がいいと思う


冒頭に記された「脳の仕組み」の一文

 脳科学と量子力学の関連について知りたいと思っていた最中、「はじめに」の部分に「脳の仕組みを理解することで」なる一文が目に入り、この本は脳科学的な見地から見た「奇跡」のメカニズムについて書いてるのかなと思い、読もうと思いました。

内容と感想

四の五の言わずに行動しろ(イベントを起こせ)

 この本が主張していることを一行で表現するとこんな感じでしょうか。

 この一文だけではさすがに200ページ強の内容を網羅してませんが、著者の言わんとしていることは上記の一文だと思います。

 具体的な行動の内容は本全体にかけて書いていますが、内容の一部としては以下のようなものがあります:

行動せざるを得ない(イベントを起こさざるを得ない)状況に追い込め

 「海外旅行したい(イベント)けど日々残業・休日出勤で行けない」とか言ってないで、行きたいならとりあえず飛行機のチケットと旅行先のホテルをもう予約しちゃいなよ、という感じで「後には引けない状況」を自ら作り出すことで、目標(ここでは「海外旅行をする」)を達成する…という手法を説明されています。

 これはいわゆる「スケジュールが埋まっている中にスケジュールをぶちこむ」という荒業です(そしてサービス残業が生まれる…は別の話)。

 「休暇作れなければ宿代パーやん」という状況が、それ(海外旅行をする)を達成するための行動(休暇を作ること)に繋がる、という理屈です。

他人を巻き込め

 「目標、ゴール、奇跡を達成するには自力だけでなく、他人の力も借りよう」というようなことが書いています。

 海外旅行を例にすると、会社の同僚に「海外旅行したいと思ってます、具体的には○月○日~○日間行きます」ということを声高に主張して理解を得ること(=協力を仰ぐ)であったり、複数人で海外旅行をすることで強制力を高める(=キャンセルするわけにはいかない状況を作る)のも、ある種の他人を巻き込む行為だろうと思います。

「奇跡は待つのでなく自ら仕掛ける」

 これは本の最後に書かれている著者のメッセージです。「奇跡」は一般には「起こす」というよりも「起きる」という他動的感覚があると思いますが、著者は暗にそれを否定しています。

 この本を読んで「奇跡は起こせるものだ」と腑に落ちることができれば、読者によってはパラダイムシフトが起きて明日への活力、行動の変化が生まれるかもしれません。

奇跡のバーゲンセール

 昨今テレビでは頻繁に「奇跡を起こせるか」というようなテロップとナレーションが発信されるようになったと思います。

 例えそれが、「アイドルがバラエティ番組で玉を転がすだけの内容」でさえ「奇跡を起こせるか!?」と表現したりします。

 共演者も「奇跡来い!」とか言っちゃってます(もちろん「それはダメで間違っている」とか主張するつもりはない)。

 テレビに限らず、「奇跡」というワードはSNSでも散見しています。


人によっては「2連休」も奇跡(Twitter検索より。なお、これは「他動的」な奇跡)


 奇跡は1週間に1度起きたり起きなかったりするくらいの頻度に変化しているのかもしれません。

 そう考えたら、「奇跡というものは滅多に起こるものではない」という考えは現代では薄れており、著者のメッセージ(奇跡は仕掛ける=起こすもの≒起こるもの)はある意味世に既に浸透しつつあるのかなぁと思ってしまいました(良い意味かどうかは別にして…)。

“Planned Happenstance”に近い理屈を主張しているだけ?

 「計画的偶発性理論」というキャリア形成理論がありますが、本にかかれていることはこのプランド・ハップンスタンスに近い理屈を元に書かれているような気がします。

 本の中ではその旨の記述はなかった…と思います(が、書いてたらちゃんと事細かく読んでないことがバレる(笑))。

参考

「計画された偶発性理論」とは? - 『日本の人事部』

 「奇跡を起こしたければ行動しなければならない」という論理が正しいとすれば、1つの自発的な行動から起こる「複数の偶然(新たな行動)の発生」によって「行動の数」が増え、それによって奇跡が起こる可能性が上がる

 という理屈を「とにかくイベントを起こそう」という言葉に集約しているということになり、「それって少し違うけど、詰まるところプランドハップンスタンスですよね?」という考えに行き着きます。

途中から醒めてしまった

胡散臭いサクセスストーリー

 唐突に「どん底から大成功を収めた人」の話がちょいちょい入ってきて、「は、はぁ」と思わず真顔になってしまいました。

 昨今のWEB広告でありがちな「1日ワンクリックで月100万円!」みたいな文字を見た時の感情に似ているかもしれません(「そんなのあるわけねぇだろ…」的な)。

 しかも成功をおさめるためのプロセスが一切書いてない場合もあり(例:3ヶ月も風呂に入らなかった男が札束風呂に入った…これは例え話だったのかもしれませんが)、「他人のふんどし」をネタに、本に「凄み」をもたせようとしてないか?(まるで、「この本を読むとこういう奇跡が起こせる」ということを暗示させて、スゴいことを書いている・この著者はスゴい人だと錯覚させようとしていないか?)と勘ぐってしまいます。

 読み進めていくにつれて真剣に読む気持ちが薄れていって、中盤(第3章)以降は1ページあたり15秒以内のスピードでさっさと読み進めてしまいました(それでも最後までは読みましたが…)。

自身に奇跡を起こすためなら、他人を犠牲にするのもやむなしか?

 「自分のメンター(いい影響を与えてくれそうな人)になりそうな人には物を贈ってでも近づけ」という旨の記述があるのに対して、「自身のストーリーにとって阻害する人物とは関わるな」とあります(本文には「阻害するキャラクターだったらお付き合いをしないということではありません」とあり、「関わるな」と言及はしてないが、そんなのはだだの屁理屈に近く、「トラブルが起きないように付き合えばいい」、「対応策を取らなければなりません」(どちらも本文引用)というのは、それは結局「関わらない」と同義)。

 「メンター」からしたら「自分」は阻害する人物になりえないだろうかと思うと、この本の内容は「徹底的利己主義で生きろ」と言っているような気がします(若干曲解しているかもしれませんが)。まあそれが真理なのかもしれませんが…

脳科学的な記述はなし…

 さて、冒頭の読むきっかけで「脳の仕組みを理解することで」という文字列があったことを書きましたが、それほど脳の仕組みに関する説明はなく、自分が求めていたものとは少し違ったようでした。

 さっさと読み進めたのは、途中でそれに気づいてしまったこともあるかもしれません。

ネタバレ注意

 「ロッキー・ザ・ファイナル」を題材にした説明があり、内容を知らない人からしたネタバレ級の映画のあらすじが書かれています。

 (もう過去の映画だしいないと思いますが)「ロッキー・ザ・ファイナル今度見ようと思ってたのによー!」とならないようお気をつけください。


では~

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